今じゃネットによくある外壁塗装業者の「優良業者と悪徳業者の見極め方」的なのに
「中塗り材と上塗り材の色を変えて塗る」ってやつ。
「色を変える事によって確実に2度塗りの証明ができます。同じ色を2回塗る業者は1度塗りだけで仕上げてしまいますので気をつけた方がいいですよ。」
同じ色を2回塗る業者は手抜き業者。はぁ?
そんなもん残ペン処理の正当化。在庫処分の詭弁がほとんどでしょ。
もちろん全部がそうだとは言いませんが。
残ペンとは
残って余ったペンキ。いわゆる廃材。
当然注文した材料を全てキッチリと使い切る訳ではありませんのでいくらかは余ります。
永い事ペンキ屋をやっていれば倉庫に相当の残ペンが溜まっていき困っています。
定期的に産廃業者にお金を払って処分してもらっているのでタダでも貰って欲しいくらいです。
そんな残ペンが合法的に中塗りで使えたらラッキー!
あたかもそれを正当化している。
実際の使用缶数
例えば中塗り上塗りと同じ色で2回塗るのに材料5缶必要するとします。中塗り上塗り単純に2.5缶づつです。
これを中塗り上塗りを違う色で塗装する場合2.5缶とは注文できませんので、中塗り材3缶、上塗り材3缶必要になり、合計6缶の発注となります。
同じ色で塗れば5缶。色を変えれば6缶必要。
しかし上塗り材を3缶だけ頼んで、あとは倉庫に余っている似たような色の残ペンを使用している場合が多いです。
これってどっちに得なんでしょうかね?
確かに中塗り材と上塗り材の色を変えることによって確実に2度塗りの証明ができます。が確認する方法は他にもあります。
腐らん
塗料は腐るわけではありませんので、残ったペンキを使用しても耐久性に問題がある訳ではないので使用するのがいけないという事ではありません。
残ペン処理がしたいが為に「中塗り材と上塗り材の色を変えない業者は悪徳業者じゃね?」
っと言う感じの空気がおかしくね?
色を変えてしっかりと中塗り上塗り2回塗ってますよってアピールするのはいいが。
手抜きポイントはそこじゃない
わからないけど手を抜く為に壁を1回しか塗らない業者は少ないと思う。いないとは言わないけど。
実際に壁を塗るのに1回も2回もそんなに手間は変わらない。むしろ気を使って1回で仕上げるより、2回塗った方が楽まである。
逆に壁”だけ”キッチリ2回塗って他のところで手を抜いたほうが「抜く側」としてはコスパがいい。
共色
同じ色を2回塗ったほうが絶対に仕上がりがいい。仕事もし易い。特に水性の塗料は滑って透ける場合がある。
こちらとしてはより良い仕上がりを求めているだけなのに何故共色(同じ色)で2回塗ると手抜き業者扱いされないといけないのか。
でも何故誰も言わない。みんな分かっている。それは残ペン処理をしたいからだ。
「在庫がかたずく。」「色を変えるといい業者に思われる。」「材料代も浮く。」の一石三鳥の詭弁だ。
写真提出で証明?
ちゃんと残ペンを使用せずに材料を注文している業者もいます。絶対ないとは言いません。
当然材料も多くなりますし、廃棄ロスも出ますのでその分予算に上乗せされている可能性もあります。
また、使用する材料の写真を撮って提出してもらう。と言っても仮に倉庫にあった封の空いていない材料だったとしても区別がつきますか?
それを見極める方法もありますが、おそらく一般の方には無理だと思われます。
外壁塗装業者のタブー
もちろん全部が残片ペン処理の詭弁と言う事ではありません。ちゃんと材料を注文している業者もいることでしょう。
そもそも公共の事業で工程写真を提出するのにその写真で判断できるように色を変えるってのが始まりだとおもう。
「中塗り材と上塗り材の色を変えてキチンと仕事してますよ。」アピールするのはお施主様の意識を「壁」に集中させておいて他のところで手を抜く可能性だってある。
そんなことよりもキチンと2度塗りをしたか確かめる方法はいろいろとあります。しかもペンキ屋に気付かれづに自分(お施主)だけで確認する方法なども。
自分の店が中塗り材と上塗り材の色を変えて塗るのはいいが、同じ色を2回塗る業者をインチキ呼ばりするのはやめていただきたいですね。